DVモラハラな、父親を許していた息子
DV夫から、息子へ電話がありました。
私たちが遠くへ引っ越してしまったことは知っています。
さらに、遠くへ逃げたことへの怒りの電話だと思いました。
私の中には、夫への恐れの気持ちがあったからです。
怖い。
また居場所がばれるのではないかとか、
ここに訪ねてきて大声を出すのではないかと恐れていました。
違いました。
息子と父親は、穏やかに話していました。
ケーブルテレビへの支払い方法を変えたいけれど、どうすればいいかを聞くための電話だったようです。
そんなこと、自分で、ケーブルテレビの会社に電話して聞けばいいのですけどね。
夫は、そんなこともできません。
私は、二人の会話を、隣にいて聞いていました。
息子は、DVでモラハラな父親を、受け入れていました。 父親を許していました。
「親父、一人で大丈夫か? 俺が行かなくても大丈夫なのか?
たまには、行こうか?」
そんな優しい言葉をかけていたのです。
私にはできないことです。
(なかなかゆるすことができないでいます)
自分の弱さ、不器用さはすべて、父親に似てしまったのではないか。
自分の人生も、あの父親のようになってしまうのではないか。
息子は、ずっとそんな風に悩んでいたのに・・・
たぶん、今も悩んでいると思います。
父親から受けた、暴言暴力はすべて忘れてしまったかのような優しい言葉をかけていました。
息子と夫、共通点は、優しいところです。
夫も根は、優しい人でした。
そして、夫は、自分の弱さを知っていました。
気が小さい病だとよく言っていました。
自分の弱さを隠すために、暴言を吐いていたのです。
近所の人たち、親戚へ暴言を吐くことで、自分を守っていたのではないでしょうか。
残念なことに、それは家族に対しても同じでした。
夫は今、一人で生きています。
一人で生きていく覚悟を決めたようです。
私や息子へ、帰ってこいとも言わなくなったし、なんで逃げた!などの暴言を吐くこともなくなりました。
夫には、親戚も友達もいません。
自分で、周りのすべての人を敵にしてしまいました。
今、この世の中で、夫の心の拠り所は、息子だけなのだと思います。
そんな息子へ、伝えました。
お父さんのことは、背負う必要はない。
もちろんお母さんのこともね。
孤独だ!
寂しいといっていた息子ですが、また立ち上がりました。
元気になりました。
また猛勉強をはじめました。
自分の将来、自分のすすむ道のためにです。
最後まで読んでくださりありがとうございました。